ヨシ素材を使った IFME×ヨシシリーズ。
特にファーストシューズは直営店で大人気のアイテムです。
みなさんはこの「ヨシ」がどういったものかご存じでしょうか?
■ヨシとは?
ヨシとは河川や湖に自生する背の高い植物。穂先がポワポワしたその美しい姿を、みなさんは知らぬ間に見かけられていることも多いのでは。昨今では大阪万博・大阪パビリオンの資材にも採用されている今注目のサスティナブル素材です。
しかし、紙や糸や繊維として、産業にイノベーションを起こそうとしているだけでなく、ヨシはもともと優れたチカラを持っています。
光合成により空気中の二酸化炭素を吸収、酸素を生成して地球温暖化を防ぐだけでなく、土中や水中の窒素やリンを吸い上げて成長するため、水質浄化の作用もあるヨシ。河川敷を侵食から守り歴史的景観を維持したり、生態系を保全したりする役割もあります。
■ヨシ刈りについて
そんなスーパー素材であるヨシですが繊維化されたのが 2020年、まだ大量生産までには至っておらず生産工程のほとんどが手作業。もちろん収穫にも人の手が必要。
その中でも最も重要なのが生えたヨシを刈る、刈った場所を焼く(ヨシ焼き)、つる草を抜く、という作業。骨が折れる作業ですが、質のいいヨシを毎年収穫するには欠かせないのです。
素材を使わせていているブランドとして、是非お手伝いをさせていただきたいと考えこのヨシ刈りボランティアに参加させていただきました。
最寄り駅から徒歩 15 分ほどの「鵜殿ヨシ原」に、ボランティアの皆さんと徒歩で移動していきます。
現場には根本から刈り取られたヨシがそのままになっています。
それを一本一本拾い集め、一束 100 本になるようにヨシを束ねていきます。
刈り取ったヨシの根本がそのまま残っているので足場は悪く、つまづいたり刺さったりしないように気を付けながら作業します。
なかなか大変ですが、無心で作業をしているうちに心が落ち着く感じもしました。
100 本ほどにまとめた束は、なかなかの重さ!女性は持ち上げるのも大変です。
集まったヨシはビニールテープでまとめて、チェーンソーで3つに裁断。
この茎がヨシ糸の原料になります!(この後の線維化の様子は、また後日)
■参加してみて
この日は大寒波が来ていた日でしたが、寒いながらも青空の下でボランティアの皆さんと一緒に汗を流す作業は予想以上に気持ちよかったです。なにより、大量生産される素材では体験することができない「IFME が素材の生産の一部を担える」といったことは非常に貴重な経験となりました!
ヨシはここ鵜殿だけではなく、岡山のデニムとして使用されているもの、琵琶湖の和紙原料としているヨシなど様々なものがあります。
まだまだマイナーで高価なヨシですが、原料から製品化までを国内でワンストップ生産できるサスティナブル素材は珍しく、今後さらに広がることで環境保全につながることが期待されています。
IFME はこれからもヨシアイテムを皆様にお届けすることで、環境にやさしい取り組みを続けていきたいと思います。
ヨシがもつ力について詳しくはこちら
一般社団法人ヨシオープンイノベーション協議会